霞ヶ浦でサイクリングデビューしたいけど、初心者にはハードルが高いかも…と不安に思っていませんか?この記事を読めば、無理なく走れるコースの距離や所要時間、手ぶらで楽しめるレンタサイクルの選び方、安心の休憩所まで、初心者の知りたい情報がすべて分かります。霞ヶ浦サイクリング最大の敵である「風」は、当日の風向きに合わせて周回ルートを決めることで味方につけられます。このコツさえ押さえれば、誰でも快適に絶景サイクリングを楽しめます。
1. 霞ヶ浦サイクリング 初心者のよくある疑問を解決

日本で2番目に大きい湖である霞ヶ浦は、その雄大な景色と走りやすいサイクリングロードで、多くのサイクリストを魅了しています。特に「つくば霞ヶ浦りんりんロード」として整備された湖岸のコースは、初心者でも安心して楽しめる環境が整っています。しかし、初めて挑戦するとなると、様々な疑問や不安が浮かんでくることでしょう。この章では、霞ヶ浦サイクリングに挑戦する初心者が抱きがちな疑問に一つひとつお答えしていきます。
1.1 Q1. 初心者でも走りやすい?坂道は多い?
霞ヶ浦のサイクリングコースは、基本的にほぼ平坦です。 湖を一周するコースには、サイクリストを苦しめるような急な坂道や激しいアップダウンはほとんどありません。 そのため、体力に自信がない方や、スポーツバイクに乗り慣れていない初心者の方でも、無理なく自分のペースで楽しむことができます。 路面もきれいに整備されており、走りやすい環境が整っています。
1.2 Q2. サイクリングに最適な季節はいつ?
霞ヶ浦サイクリングは一年を通して楽しめますが、特におすすめなのは気候が穏やかな春(3月~5月)と秋(10月~11月)です。 暑すぎず寒すぎず、心地よい風を感じながらサイクリングを満喫できるでしょう。
- 春:桜や菜の花が咲き誇り、美しい景色の中を走ることができます。
- 夏:日差しが強く気温も高くなるため、早朝の涼しい時間帯に走るのがおすすめです。こまめな水分補給と日焼け対策は必須です。
- 秋:空気が澄んで景色が遠くまで見渡せ、快適なサイクリングが楽しめます。
- 冬:「筑波おろし」と呼ばれる強い北西の風が吹くことがあります。 防寒・防風対策をしっかり行う必要がありますが、冬の澄んだ空気の中でのサイクリングも格別です。
1.3 Q3. どんな服装や持ち物が必要?
安全で快適なサイクリングのためには、適切な服装と持ち物の準備が欠かせません。季節や天候に合わせて準備を整えましょう。
1.3.1 服装の基本
季節を問わず、動きやすく、汗を吸いやすく乾きやすい服装が基本です。 体温調節がしやすいように、重ね着できるウェア(ウィンドブレーカーなど)があると便利です。 また、お尻の痛みを軽減するために、パッド付きのサイクルパンツやインナーパンツの着用をおすすめします。
1.3.2 必須&便利な持ち物リスト
何を持って行けばよいか迷う方のために、持ち物リストをまとめました。特に飲み物と補給食は、湖畔にコンビニが少ないため事前の準備が重要です。
| 分類 | アイテム名 | 説明 |
|---|---|---|
| 必須アイテム | ヘルメット | 安全のために必ず着用しましょう。 2023年4月から努力義務化されています。 |
| 飲み物 | スポーツドリンクなど、水分とミネラルを補給できるものがおすすめです。 | |
| 補給食 | エネルギー補給のためのお菓子やエナジーバーなどを持参しましょう。 | |
| スマートフォン | 地図の確認や緊急時の連絡に必要です。 | |
| モバイルバッテリー | スマートフォンのバッテリー切れに備えてあると安心です。 | |
| お金・健康保険証 | 万が一の事態に備えて携帯しましょう。 | |
| あると便利なアイテム | サングラス・日焼け止め | 特に夏場は日差しが強いので必須です。 |
| グローブ | 手のひらの痛みや疲れを軽減し、転倒時の怪我を防ぎます。 | |
| パンク修理キット | 万が一のパンクに備えて。使い方も事前に確認しておくと安心です。 | |
| 自転車の鍵(ロック) | 休憩などで自転車から離れる際に盗難を防ぎます。 | |
| タオル | 汗を拭いたり、様々な用途に使えて便利です。 |
1.4 Q4. ヘルメットは絶対に必要?
はい、安全のためにヘルメットの着用を強く推奨します。 2023年4月1日の道路交通法改正により、年齢にかかわらず全ての自転車利用者に対してヘルメットの着用が努力義務となりました。 万が一の転倒時に頭部を守るため、自分の身を守る最も重要なアイテムとして、必ず着用するようにしましょう。
1.5 Q5. 車で行きたいけど、駐車場はある?
霞ヶ浦周辺には、サイクリスト向けの無料駐車場が整備されています。 特にサイクリングの拠点として人気なのが、JR土浦駅周辺です。
- りんりんポート土浦:約100台駐車可能な無料駐車場があり、休憩スペースやトイレ、シャワー室も完備されたサイクリストの拠点施設です。
- 土浦駅周辺のコインパーキング:駅直結の「プレイアトレ土浦」にもレンタサイクルがあり、アクセスが非常に便利です。
その他、湖畔にある「かすみがうら市交流センター」や「歩崎公園」、「道の駅たまつくり」などにも無料駐車場が併設されており、コースの途中からスタートすることも可能です。
1.6 Q6. コンビニや自動販売機はある?
霞ヶ浦の湖岸沿いは自然豊かなエリアが続くため、コンビニエンスストアの数は非常に限られています。 そのため、飲み物や補給食はスタート前に購入しておくことが重要です。自動販売機は、「りんりんポート土浦」や「道の駅たまつくり」といった主要な休憩施設には設置されていますが、いつでも飲み物が買えるわけではないと心得ておきましょう。かつてはレトロな食品自動販売機が点在していましたが、現在ではその多くが姿を消しています。
2. 距離はどのくらい? 初心者におすすめのサイクリングコース

霞ヶ浦でのサイクリングの魅力は、なんといってもその走りやすさにあります。湖畔のサイクリングロード「つくば霞ヶ浦りんりんロード」は、大半が平坦な道のりで、初心者や体力に自信がない方でも安心して挑戦できるのが特徴です。 とはいえ、初めての場所でいきなり長距離を走るのは不安なもの。まずはご自身の体力や時間に合わせて、無理のないコースを選ぶことが大切です。ここでは、初心者の方が安心して楽しめるショートコースから、サイクリストの憧れである霞ヶ浦一周(カスイチ)まで、具体的な距離と所要時間の目安をご紹介します。
2.1 無理なく走れるショートコースの紹介
「カスイチはまだ自信がないけれど、霞ヶ浦の景色を存分に楽しみたい」という方のために、土浦駅を拠点とした初心者向けのショートコースを3つ提案します。どのコースも半日程度で気軽に楽しめ、見どころも満載です。
2.1.1 湖畔の魅力を満喫!かすみがうら市方面コース
土浦から湖の北側を走り、かすみがうら市交流センターを目指す往復コースです。常に湖を左手に見ながら走るルートは爽快感抜群で、「霞ヶ浦に来た!」という実感を最も得やすいでしょう。目的地のかすみがうら市交流センターには、地元の食材を使った料理が楽しめるレストラン「かすみキッチン」や直売所があり、休憩に最適です。 季節によっては周辺でフルーツ狩りも楽しめます。
2.1.2 霞ヶ浦のシンボルを目指す!霞ヶ浦大橋往復コース
霞ヶ浦の東西を結ぶ「霞ヶ浦大橋」は、ルートの目印にもなる重要なスポットです。 この橋を目指して湖畔を走り、橋の上からの雄大な景色を楽しんで折り返すコースは、適度な達成感を味わいたい初心者の方におすすめです。目的地である「道の駅たまつくり」では、ご当地バーガー「なめパックン」などのグルメも楽しめます。
2.1.3 廃線敷の走りやすさが魅力!旧筑波鉄道コース
湖畔から少し離れますが、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」のもう一つの魅力である旧筑波鉄道の廃線敷を活用したコースも初心者には走りやすいと評判です。 土浦から筑波山方面へ向かうこのルートは、木陰が多く夏場でも比較的涼しく走れるのがポイント。元駅舎を活用した休憩所が点在しており、安心してサイクリングを楽しめます。
| コース名 | 往復距離の目安 | 所要時間の目安 | コースの特徴 |
|---|---|---|---|
| かすみがうら市方面コース | 約30km | 2〜3時間 | 常に湖畔を走行。景色が良く、休憩施設も充実。 |
| 霞ヶ浦大橋往復コース | 約50km | 3〜4時間 | 霞ヶ浦のシンボルである橋を渡る達成感が味わえる。 |
| 旧筑波鉄道コース | 約20km〜40km | 1.5〜3.5時間 | 木陰が多く走りやすい。元駅舎の休憩所が点在。 |
2.2 一周(カスイチ)の距離と所要時間の目安
霞ヶ浦を自転車で一周することは「カスイチ」と呼ばれ、多くのサイクリストの目標となっています。カスイチには、霞ヶ浦大橋を渡ってショートカットするコースと、霞ヶ浦全体を大きく一周する2つのルートが存在します。
初心者が日帰りで挑戦する場合は、まずは約90kmのショートコースが現実的な選択肢となるでしょう。 一方、約125kmのフルコースはかなりの長丁場となり、相応の体力と経験が求められます。 完走を目指すには、早朝に出発するなど、しっかりとした計画が必要です。自分のレベルに合わせて無理のない挑戦を心がけましょう。
| コースの種類 | 走行距離 | 走行時間の目安(時速15km想定) | 総所要時間(休憩含む) |
|---|---|---|---|
| ショートコース(霞ヶ浦大橋経由) | 約90km | 約6時間 | 7〜8時間 |
| フルコース(霞ヶ浦を完全に一周) | 約125km | 約8時間20分 | 10〜12時間 |
3. 最大の敵は風 霞ヶ浦の風向きを味方につける周回テクニック

霞ヶ浦サイクリングで最も重要な要素、それは「風」です。日本で2番目に大きい湖である霞ヶ浦は、周囲に風を遮るものが少ないため、強い風が吹き抜けることが日常茶飯事です。 この風を無視してサイクリングに挑むと、延々と続く向かい風に体力を奪われ、全く前に進まないという過酷な状況に陥りかねません。しかし、風の特性を理解し、うまく利用することで、逆にサイクリングを快適に進める力強い味方になります。
ここでは、霞ヶ浦の風を攻略し、初心者でも快適にサイクリングを楽しむための周回テクニックを詳しく解説します。
3.1 追い風を最大限に利用するルート選択術
霞ヶ浦一周(カスイチ)を快適に走破する秘訣は、「いかに追い風の区間を長く、向かい風の区間を短くするか」という点に尽きます。そのためには、出発当日の風向きを正確に把握し、周回する方向(時計回りか、反時計回りか)を戦略的に選択することが極めて重要です。
3.1.1 風向き別の推奨ルート
霞ヶ浦では、季節によって主な風向きが異なります。特に冬は「筑波おろし」と呼ばれる北西の季節風が強く吹くことがあります。 当日の天気予報で風向きを確認し、以下の表を参考にして周回方向を決めましょう。
| 風向き | 推奨周回方向 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 北風・北西風 | 時計回り | 湖の北側(かすみがうら市側)を走る際に追い風となり、比較的向かい風の影響を受けにくい南側(稲敷市・美浦村側)をスムーズに通過できます。 |
| 南風・南東風 | 反時計回り | 湖の南側、特に遮るものがない長い直線区間を追い風に乗って快走できます。北側は比較的建物などがあるため、向かい風の影響を軽減できます。 |
どちらの周回方向を選んでも、湖を常に左手に見ながら走る反時計回りの方が、道路交通法上、車道を走る際に走りやすいと感じる人もいます。 しかし、風の影響が大きい霞ヶ浦では、走りやすさよりも風向きを優先したルート選択が完走への鍵となります。出発前には必ず天気予報アプリなどで風速と風向きを確認する習慣をつけましょう。
3.2 なぜ霞ヶ浦は風が強いのか
霞ヶ浦でサイクリングをしていると、「なぜこんなに風が強いのだろう?」と誰もが疑問に思うはずです。その理由は、霞ヶ浦が持つ地理的な特徴にあります。
- 広大な湖面と関東平野
霞ヶ浦は琵琶湖に次ぐ日本で2番目の面積を誇る湖です。 その広大な湖の上と、周囲に広がる関東平野には、風の進行を妨げる山などの障害物がほとんどありません。そのため、一度吹き始めた風は勢いを保ったまま湖上を吹き抜けていきます。 - 「筑波おろし」の影響
特に冬場に吹く北西からの冷たく乾燥した強風は「筑波おろし」と呼ばれています。 これは、シベリアからの寒気が日本海で水分を含み、日本の山脈を越える際に乾燥し、関東平野に吹き下ろす現象です。筑波山を越えて吹き付けてくるこの風が、霞ヶ浦のサイクリストにとって最大の敵となることがあります。
このように、霞ヶ浦の風は自然の力が作り出す大きなエネルギーです。この力を正面から受け止めず、追い風として背中を押してもらうことで、ペダルを漕ぐ力をアシストしてくれる頼もしい存在へと変わります。風を制する者が、霞ヶ浦サイクリングを制するのです。
4. どんな自転車がいい? 初心者向けレンタサイクルの選び方

霞ヶ浦サイクリングを思い立った時、まず気になるのが「どんな自転車に乗ればいいの?」という点ではないでしょうか。ご安心ください。霞ヶ浦サイクリングの拠点となる施設にはレンタサイクルが充実しており、手ぶらで訪れても本格的なサイクリングを楽しめます。 むしろ、乗り慣れていない方が無理に自分の自転車を持ち込むよりも、現地の環境に合わせて整備された自転車をレンタルする方が快適な場合も多いのです。ここでは、特にサイクリング初心者の方におすすめの車種と、その選び方について詳しく解説します。
4.1 クロスバイクとE-BIKEのメリットデメリット
霞ヶ浦サイクリングで主に見かけるレンタサイクルは、「クロスバイク」と「E-BIKE(電動アシスト付きスポーツバイク)」の2種類です。 どちらも長距離走行に適していますが、それぞれに特徴があります。ご自身の体力やサイクリングの目的に合わせて最適な一台を選びましょう。
それぞれのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
| 車種 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| クロスバイク |
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| E-BIKE(電動アシスト) |
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どちらの車種を選ぶか迷ったら、まずはE-BIKEを検討してみるのがおすすめです。霞ヶ浦は平坦な道が多いですが、湖畔は遮るものがないため強い風が吹くことがよくあります。E-BIKEの強力なアシスト機能は、想定外の向かい風に遭った際に心強い味方となってくれるでしょう。
4.2 土浦りんりんスクエア土浦でのレンタル手順
霞ヶ浦サイクリングのスタート地点として最も便利なのが、JR土浦駅直結のサイクリング拠点「りんりんスクエア土浦」です。 ここでは、豊富な種類のレンタサイクルが用意されており、サイクリングに必要なものがすべて揃います。 初めての方でも安心してレンタルできるよう、基本的な手順をご紹介します。
- 事前予約
特に週末や観光シーズンは混雑が予想されるため、事前のウェブ予約が強く推奨されます。 つくば霞ヶ浦りんりんロードの公式ウェブサイトなどから予約が可能です。 乗りたい車種やサイズが決まっている場合は、早めに予約しておきましょう。 - 当日の受付
予約時間にりんりんスクエア土浦内のサイクルショップ「ル・サイク」など、指定の受付カウンターへ向かいます。 受付では申込書の記入と、本人確認のための身分証明書(運転免許証、保険証など)の提示が必要です。 - 自転車の選択とフィッティング
予約した車種を受け取ります。スタッフの方が、安全に走行できるようサドルの高さを身長に合わせて調整してくれます。 初めてスポーツバイクに乗る方は、ギアの変速方法やブレーキのかけ方など、操作方法についてもしっかりと説明を受けておきましょう。 - 装備の確認
レンタル料金にはヘルメットが含まれていることがほとんどです。 安全のため、ヘルメットは必ず正しく着用してください。グローブなどの小物もレンタル可能な場合がありますので、必要であればスタッフに確認してみましょう。 - 出発
準備が整ったら、いよいよ霞ヶ浦へ出発です。返却時間と場所を再度確認し、安全にサイクリングを楽しんでください。りんりんスクエア土浦には、サイクリング後の汗を流せるシャワー施設や更衣室、コインロッカーも完備されているので、帰りも快適に過ごせます。
5. 休憩所やトイレはどこにある? 安心して走るための施設ガイド

霞ヶ浦一周、通称「カスイチ」は約140km(ショートカットコースは約90km)と長丁場です。特に初心者の場合、どこで休憩できるのか、トイレはどこにあるのかといった不安はつきもの。しかし、霞ヶ浦湖畔にはサイクリストをサポートする施設が充実しているため、事前に場所を把握しておけば安心してサイクリングを楽しめます。ここでは、主要な休憩スポットと初心者でも立ち寄りやすい食事処をご紹介します。
5.1 霞ヶ浦湖畔の主要な休憩スポット一覧
つくば霞ヶ浦りんりんロード沿いには、公園や休憩所が多数設置されており、その多くにトイレや自動販売機、サイクルラックが備わっています。特に大規模な公園や道の駅は、設備が充実しているため、休憩ポイントとして計画に組み込むのがおすすめです。
以下に、カスイチのルート上にある主要な休憩スポットをまとめました。これらの施設は、サイクリストが気軽に利用できるよう配慮されています。
| 施設名 | エリア | 主な設備 |
|---|---|---|
| 霞ヶ浦総合公園 | 土浦市 | トイレ、駐車場、自動販売機、サイクルラック、レストラン、日帰り温泉 |
| かすみがうら市交流センター(歩崎公園) | かすみがうら市 | トイレ、駐車場、自動販売機、サイクルラック、レストラン、レンタサイクル |
| 道の駅 たまつくり | 行方市 | トイレ、駐車場、自動販売機、サイクルラック、レストラン・軽食、物産店 |
| 天王崎観光交流センター コテラス | 行方市 | トイレ、駐車場、サイクルラック、カフェ、足湯 |
| 大須賀津湖畔農村公園 | 美浦村 | トイレ、駐車場、自動販売機 |
| 光と風の丘公園 | 美浦村 | トイレ、駐車場 |
この他にも、ルート上にはコンビニエンスストアが点在しており、トイレ利用やドリンク、補給食の購入に非常に便利です。 また、茨城県では「サイクルサポートステーション」という取り組みがあり、ステッカーやのぼりのある店舗や施設で、空気入れの貸し出しなどのサービスを受けられる場合があります。
5.2 初心者でも入りやすいおすすめ食事処
サイクリング中の大きな楽しみの一つが食事です。霞ヶ浦周辺には、地元の食材を活かしたグルメを楽しめるスポットが豊富にあります。サイクルウェアのままでも気兼ねなく入れる、初心者におすすめの食事処を紹介します。
5.2.1 地元の味覚を楽しむなら|かすみがうら市交流センター
かすみがうら市交流センター内にあるレストラン「かすみキッチン」では、地元の新鮮な野菜や霞ヶ浦の魚介類を使った料理を味わうことができます。 大きな窓から湖を眺めながら食事を楽しめるロケーションも魅力で、サイクリングの疲れを癒すのに最適です。サイクルラックも完備されているため、安心して自転車を停めておくことができます。
5.2.2 豊富なメニューが魅力|道の駅 たまつくり
霞ヶ浦大橋のたもとに位置する「道の駅 たまつくり」は、食事からスイーツまで揃う人気の休憩スポットです。 名物である霞ヶ浦産のナマズを使ったご当地バーガー「なめパックン」は、一度は試したい一品。 その他にも、鯉を使った「鯉パックン」や地元の野菜を使ったジェラートなど、エネルギー補給にぴったりのメニューが豊富です。 ウッドデッキからは霞ヶ浦を一望でき、休憩に最適な環境が整っています。
5.2.3 湖畔のカフェで一休み
土日のみ営業する「週末カフェ」など、霞ヶ浦湖畔にはサイクリストを歓迎してくれるカフェも点在しています。 こうしたカフェは、サイクリストが集まる憩いの場となっており、情報交換の場としても活用できます。こだわりのコーヒーや軽食で、午後のサイクリングに向けてエネルギーをチャージしましょう。
6. 知っておきたい霞ヶ浦サイクリングの注意点とマナー

ナショナルサイクルルートにも指定されている「つくば霞ヶ浦りんりんロード」は、初心者でも走りやすい環境が魅力です。 しかし、安全で快適なサイクリングを楽しむためには、いくつかの注意点とマナーを知っておくことが不可欠です。ここでは、霞ヶ浦を走る前に必ず押さえておきたいポイントを詳しく解説します。
6.1 安全に楽しむための基本ルール
サイクリングロードも公道の一部です。交通ルールを遵守し、誰もが気持ちよく利用できるよう心がけましょう。
6.1.1 自転車の交通ルールと走行マナー
- 左側通行を徹底する:自転車は車両の一種です。車道の左側、サイクリングロードでも左側を走行するのが基本です。
- 一時停止と安全確認:見通しの悪い交差点や一般道に出る前には、必ず一時停止し、左右の安全をしっかり確認しましょう。
- 並走は避ける:道幅が狭い場所や他の利用者がいる場合は、一列で走行するのがマナーです。
- スピードの出し過ぎに注意:特に見通しの悪いカーブや、歩行者がいる可能性のある場所では、いつでも止まれる速度で走行してください。
6.1.2 サイクリングロード特有のルール
つくば霞ヶ浦りんりんロードは、サイクリストだけでなく、歩行者やランナー、農作業車など様々な人が利用します。
- 歩行者優先を心がける:サイクリングロードでは歩行者が優先です。歩行者の横を通過する際は、十分に速度を落とし、安全な間隔をあけて追い越しましょう。
- 釣り人への配慮:霞ヶ浦の湖畔には多くの釣り人がいます。釣り糸や道具に注意し、邪魔にならないように静かに通過するのがマナーです。
- 挨拶を忘れずに:すれ違うサイクリストや歩行者と挨拶を交わすことで、お互いに気持ちよくロードを共有できます。
6.2 服装と持ち物|備えあれば憂いなし
霞ヶ浦は平坦ですが距離が長いため、適切な服装と十分な準備がサイクリングの成否を分けます。
6.2.1 季節ごとのおすすめの服装
サイクリングでは、動きやすさと体温調節のしやすさが重要です。 季節に応じた服装のポイントを紹介します。
- 春・秋:寒暖差に対応できるよう、着脱しやすい上着(ウィンドブレーカーなど)があると便利です。
- 夏:日差しを遮るものがほとんどないため、速乾性の高いウェアとUVカット機能のあるアームカバーなどが必須です。熱中症対策を万全にしましょう。
- 冬:湖畔の風は体温を奪います。防風・保温性の高いウェアに加え、手袋やネックウォーマー、耳当てなどの防寒小物でしっかりと対策してください。
6.2.2 必須の持ち物チェックリスト
万が一のトラブルに備え、以下のアイテムは必ず携行しましょう。特に補給ポイントは限られているため、事前の準備が大切です。
| 分類 | 持ち物 | 備考 |
|---|---|---|
| 安全装備 | ヘルメット、ライト、ベル | ヘルメットは命を守る必需品です。日没後やトンネル走行のためにライトも必ず装着しましょう。 |
| トラブル対策 | パンク修理キット、携帯工具、携帯ポンプ、予備チューブ | パンクは最も多いトラブルです。自分で修理できる準備をしておきましょう。 |
| 補給 | ドリンク、補給食(エナジーバーなど) | 自動販売機やコンビニが少ない区間があります。 水分とエネルギーは多めに用意するのが鉄則です。 |
| その他 | 健康保険証、現金、スマートフォン、モバイルバッテリー、鍵 | 万が一の怪我や事故に備え、保険証は必ず携帯してください。自転車から離れる際は施錠を忘れずに。 |
6.3 霞ヶ浦特有の注意点
霞ヶ浦ならではの自然環境が、サイクリングに影響を与えることがあります。事前に知っておくことで、対策を立てることができます。
6.3.1 天候の急変と日没時間
湖周辺は天候が変わりやすく、特に風の影響を強く受けます。また、日没後は街灯がほとんどなく、真っ暗になるため、日没時間から逆算して余裕を持った計画を立てることが極めて重要です。 初心者は早朝に出発し、日中の明るい時間帯に走り終える計画をおすすめします。
6.3.2 虫対策は万全に
特に春から夏にかけて、湖畔ではユスリカなどの小さな羽虫が大量発生することがあります。 口や目に入るのを防ぐため、サングラスやマスク、バフ(ネックゲイター)などで顔を覆う対策が非常に有効です。 虫が苦手な方は、この時期の日没前後の走行は特に注意が必要です。
6.4 万が一のトラブルに備えて
どんなに準備をしていても、予期せぬトラブルは起こり得ます。冷静に対処できるよう、事前に備えておきましょう。
6.4.1 パンクやメカニカルトラブル
最も多いトラブルがパンクです。修理に自信がない方は、事前に練習しておくか、近くの自転車店やサイクルサポートステーションの場所を調べておくと安心です。 無理せず、サポートデスクやタクシーなどを利用する判断も大切です。
6.4.2 事故や怪我の場合の対処法
万が一事故に遭ってしまった、あるいは怪我をしてしまった場合は、ためらわずに119番(救急・消防)と110番(警察)に連絡してください。安全な場所に移動し、二次災害を防ぐことも重要です。自分のいる場所を正確に伝えられるよう、スマートフォンの地図アプリなどで現在地を確認できるようにしておきましょう。
6.4.3 サイクル保険への加入を推奨
自転車事故では、加害者になってしまう可能性もゼロではありません。万が一の賠償責任に備え、自転車保険(個人賠償責任保険)への加入を強く推奨します。 レンタサイクルに付帯している保険もありますが、補償内容を事前に確認しておくとより安心です。
7. まとめ
霞ヶ浦サイクリングは、初心者でも十分に楽しめます。成功の鍵は、最大の敵である「風」を味方につけること。当日の風向きを確認し、追い風でスタートするルートを選ぶのが快適に走る最大のコツです。土浦駅直結の施設でE-BIKEもレンタルでき、湖畔には休憩所も整備されています。この記事を参考に無理のない計画を立て、安全に絶景のサイクリングへ出かけましょう。


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